かながわ健康財団
がん対策

がん教育

平成29年度 『小学生からのがん教育』
昨年度に引き続き本年度は、開成町立開成南小学校において「小学生からのがん教育」を実施いたしましたのでご報告いたします。

経緯:
国のがん対策基本計画(平成24年6月)では、「子どもに対しては、健康と命の大切さについて学び、自らの健康を適切に管理し、がんに対する正しい知識とがん患者に対する正しい認識を持つよう教育することを目指し、5年以内に、学校での在り方を含め、健康教育の中で「がん」教育をどのようにすべきか検討し、検討結果に基づく教育活動の実施を目標とする」こととされています。
そこで、当健康財団では、それに先駆け以下のような目的のもと「小学生向けがん教育」モデル事業を平成28年度から開始し、平成29年度は開成町立開成南小学校において実施いたしました。

がん教育の目的

学齢期からがんに対する正しい理解と喫煙をはじめとするがんを予防する生活習慣について、学び、自らの健康管理を適切に行うことをめざすし、また、がん患者や家族に対する共感的な理解を深め、命の大切さに対する理解を深める。

がん教育 日時・内容

授業開催日時:平成29年12月4日(月)
開催場所:開成町立開成南小学校6年生3クラス合同(102人)
内容:がんを学ぼう!

【講演】医師
医療法人 森と海 メンタルホスピタルかまくら山 精神科 医師 原田 久 先生

【講話】がん体験者の方
元朝日新聞記者 三船 剛由 氏

がん教育の授業風景

【講演】がんを学ぼう!
講師:医療法人 森と海 メンタルホスピタルかまくら山 精神科 医師 原田 久 先生
原田医師は、はじめに毎年36万人の人ががんで亡くなっており、年間死亡者数約130万人のうち3〜4人に1人ががんで亡くなっている、がんの予防のことを知ってほしいという投げかけから始まった。前半では、細胞ががん細胞となるまでのプロセス、がん検診の重要性、神奈川県及び開成町のがん死亡率、がんと診断された時に相談できるがん拠点病院などを三段階の予防プロセスに落とし込んで具体的に説明された。後半は、喫煙開始年齢の調査結果をもとに、20歳位までに9割の人が吸い始めているとし、喫煙・受動喫煙によるがんへの影響、喫煙による依存性の怖さなどについて動画などを用いて解説された。最後に、がん予防として、「喫煙しないこと」、「もし、お父さんやお母さんなど喫煙している人がいたら、家族を大切だと思っている気持ちをしっかり言葉で伝え、やめるよう伝えてください」と話されていた。
【講話】がんを体験して・・・
講師:元朝日新聞記者 三船 剛由 氏
 三船氏は、自分自身の記者人生を振り返りながら話をされた。30代後半にがんになり、主治医から「がんは20年かかってできています」と説明があり、寝る暇なく働いたこと、暴飲暴食が続いたことなど生活習慣の乱れ、受動喫煙の影響などががんになった原因だったのかもしれませんと話されていた。今だから言えることとして、「野菜や果物を多く食べること」、「睡眠をしっかりとり生活リズムを整えること」「ストレスをためないこと」など、小さな積み重ねが細胞に影響してくることから、気をつけてほしいと話された。また、がんに罹患してから仲間によって「声をかけてもらって不安が解消し励まされたこと」、「支えられたこと」についてふれ、仲間を大切にすることを話された。最後に、がんになって、がんの活動、リレーフォーライフにも参加するようになったことや、がんになって死ぬことは考えたが、自分で死ぬことは考えなかった。これから中学・高校を良い人生を送ってくださいとメッセージが送られた。
【グループによる話し合いと発表】がん予防のためにできることは何だろう

自分のためにできること、家族のためにできること、二つのテーマでグループごとに話し合い、発表を行いました。
《アンケート記載内容(抜粋)》

アンケートから、大半の生徒ががん教育において喫煙の恐ろしさを学び、「自分は吸わない」、「家族・まわりが吸っていたら注意する」などという感想が多く記載されていた。また、生活習慣の乱れについて記載が多く、気を付けたいこととして、「食生活」、「適度な運動」などがありました。具体的な記載は以下のとおりでした。

・がんは人生で2人1人がなると知ってがんは身近な病気だということを知りました。開成町では8.9%人しかがんのしんだんをうけていないということをきいてもっとたくさんの人が健康しんだんをうけてほしいと思いました。そのためにはぼくはまず親にがんのことをつたえたりしていきたいと思います。がんは早期ちりょうでほとんどの人が治るとしったのでみんなが早く見つかって治りょうをしてほしいです。そしてたばこはがんになりやすいときいたおので身近な人でたばこをすっている人がいたらこのことを伝えたいと思います。

・病気を予防するためには、体を動かし、バランスの良い食事をすることが大切だと思いました。小さいころからたばこを吸うと病気にかかり、大人になるまでずっと吸い続けてしまうという危険がありました。吸っている本人は吸うことによって助けられていると思っているけど本当はとても危険な方向に進んでしうことが分かりました。何回か健康診断を受けることの大切さを学びました。
原田先生授業風景

原田先生授業風景

三船氏授業風景

三船氏授業風景

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