温泉で元気になる!
温泉の効果と適応症
温泉は昭和20年代に施行された温泉法によって定義され、涌く水の温度が25度以上か、 溶けている化学成分が1000分の1以上あることが条件として挙げられています。 そのため、日本には現在温泉に認定されている場所が多数あり、それぞれの特徴があります。 一口に温泉といっても、その種類から利用の仕方までさまざまです。
温泉の効果は一般的に次のように大別されます。
- 含有成分による効果
お湯そのものに含まれるガスやイオンが皮膚から血管内に吸収されて作用します。いわば薬の効果。
- 物理的な効果
温熱や水圧、体内に吸収された成分の刺激などにより、血行を促進し、代謝を活発にします。
反復して入浴することによって効果を表わす場合もあります。
- 環境の効果
転地による自然環境の変化などで、体に良い影響を及ぼす精神的な効果です。規則正しい食事や栄養のバランスが 作用する場合もあります。ストレス発散もこれに該当します。
温泉の一般的な適応症としては、神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・ 慢性消化器病・痔症・冷え症・病後回復期・疲労回復・健康増進が挙げられます。
この他に、泉質による適応症があります。全国には単純温泉をはじめ、二酸化炭素泉、炭酸水素塩泉、塩化物泉、 硫酸塩泉、硫黄泉など、さまざまなタイプの温泉があり、県内でもいくつかの種類が見られます。 箱根の湯本温泉や宮ノ下温泉、湯河原温泉、鶴巻温泉などに代表される塩化物泉は、 きりきず・やけど・慢性皮膚病・慢性婦人病などに効能があります。強羅温泉・小涌谷温泉・仙石原温泉などの 硫酸塩泉は、皮膚病などのほかに動脈硬化症にも。また横浜市街地に涌く綱島温泉は、かつて重曹泉と呼ばれていた ナトリウムー炭酸水素塩泉で、これも皮膚病などに効能があります。
入浴法いろいろ
ただお湯につかるだけでなく、温泉の利用の仕方もいろいろな種類があります。各自の体調に合わせ、無理のないように入浴することが大切です。
全身浴
全身を温泉に浸す方法で、最も一般的に行なわれています。全身浴の中でも、低温で浅い浴槽にねそべって長時間入浴する「寝湯」は、心身ともにリラックスでき、不眠症や高血圧症、動脈硬化症に効くといわれています。
半身浴
肋骨の下までお湯に浸かる方法で、心臓に負担をかけずに入浴できるため、よく利用されています。
部分浴
身体の一部分をお湯にひたす方法です。いくつかの種類に分けられます。
- かぶり湯(かけ湯)
首すじなどにお湯をかける方法で、浴槽に入る前に入念に行なうことによって、急激な血圧上昇などを避けることが できます。
- 打たせ湯
滝のように落ちるお湯に、肩や首すじ、腰などを打たせる方法です。筋肉のこりやこわばりを和らげる効果があり、 肩こりや腰痛の人におすすめです。
- 腰湯
腰までをお湯につける方法で、血流を促進します。体力が弱り、全身浴が負担になる人、 のぼせやすい人にも長時間の入浴が可能です。
- 足湯
足だけを温泉に浸す方法で、下肢の血液循環を活発化します。脱衣しなくても気軽に温泉で温まることができます。 大きな浴槽では歩行浴ができ、自律神経失調症や冷え症、また精神的な効果が期待できます。 近年注目されている入浴法のひとつで、県内では湯河原の足湯施設「独歩の湯」が人気を集めているようです。
入浴する上で注意したいこと
- 入浴時間を最初から長めにしない。最初は3分〜10分程度にし、徐々に延長してゆく
- 運動浴の場合を除き、入浴中は安静にする
- 高血圧症や動脈硬化症の場合は、42度以上の高温を避ける。また浴槽に入る前にかぶり湯(かけ湯)を入念に行なう
- 入浴後には身体についた温泉成分を流さず、自然に乾燥させる
- 食事の直前直後は入浴を避ける。飲酒後は特に。